「ひかりのこ」の思い出

保護者の声

2017年度  年長保護者 元山弥生

 

親愛幼稚園はとても素敵な幼稚園です。ご紹介したい所はたくさんあるのですが、今回は預かり保育の「ひかりのこ」について書かせていただきたいと思います。
親愛幼稚園には降園後から最長18時までの預かり保育があり、「ひかりのこ」と呼ばれています。保護者のお迎えがあるまで、子ども達はもう少し幼稚園で楽しく過ごします。
ひかりのこでは、保育時間とは違う楽しい遊びが子ども達を待っています。お部屋の遊びは、アイロンビーズ、工作、おままごと、ブロックなどが人気、冬には指編みや編み機でマフラーを編むのも人気です。外遊びならお庭で宝探しや、猿沢池で鯉や亀に餌をあげに行ったり、奈良公園までお散歩したり、近所の図書館へ行くなど楽しいことが盛り沢山です。私が一番びっくりした遊びは、「興福寺の横でザリガニ釣り」でした。親が付き合ってあげれば喜ぶ事を全てひかりのこで経験させていただけたと言っても言いすぎではない気がします。また幼稚園の保育よりも自由な感じで家庭の保育に近い温かさがあるせいか、ひかりのこでの子ども達の表情はとてもリラックスしているように感じます。
 
長男が在園していた時の私は仕事が忙しく、仕事と育児と家事で私は毎日いっぱいいっぱいでした。長男のお迎えに次男を連れ、商店街まで疲れて重い足取りで歩いていても、幼稚園の門をくぐり園舎の渡り廊下にかけてあるウィンドチャイムの音を聞くと少しホッとして、長男のいる保育室に入り先生から「おかえりなさい。」と声をかけていただくと、それまでカチコチだった私の体の緊張がふっと緩むような安心感がありました。親愛幼稚園は、門を入った瞬間から温かな空気に満ちているのですが、ひかりのこにはまた別の温かさがあるといつも感じていました。
長男は今でもひかりのこが大好きで、時々次男のお迎えに一緒に行きます。気がつくと長男が保育室で幼稚園のお友達と一緒に遊んだり、絵本を読んだりしているのですが、小学生の長男がすっかりその場に馴染んでいるので笑ってしまいます。長男にとって、ここで過ごした3年間は温かく居心地のいい第二の家のような場所だったので、つい自分も幼稚園児の気分に戻ってしまうのかもしれません。

 

余裕のない母で長男には申し訳ないと当時はよく思っていたのですが、母の分も長男に沢山の愛情を注いでくださった先生方には今でも感謝の気持ちでいっぱいです。次男は、私が仕事のペースを落としたので長男の時ほどひかりのこで過ごした時間は長くありませんでした。ですが、ひかりのこの先生が次男の塗り絵や製作に根気よく付き合ってくださったお陰で、気付けば手先の器用な子になり自分のアイデアを形にする力を身に付けていました。次男もひかりのこで沢山の思い出を作り、この春卒園します。私たち家族にとって、ひかりのこは温かな陽だまりのような場所でした。